運命の悪戯。

連絡が途絶えた。。。

過去の経緯から、誰もが最悪の事態を想定した。

だが、動くにもすぐには動けず、今日になるのを待ってアクションを起こすことで合意。
警察に同行してもらって、家に訪問するしかないと決めていた。
そして、その役目は自分が担うべきものだろうと覚悟をしていた。

帰宅途中、警察からの連絡があって、数日前に救急車で病院へ搬送されたことが判明。

皆で、ホッと安堵する。
だが、、、

何故?
どうして?
何が起きたんだ?

詳細は警察も教えてはくれない。
病院名だけを教えてくれた。
個人情報というやつだ。

病院へ着き、事情を話す。
すると、救急病棟へ向かってくださいと!?
何が起きたか判らない以上、少なからずとも恐怖心は芽生える。
どんな姿でいるのだろうかと。。。

教えられた病室の前で、ネームプレートを確認すると、、、

他の患者さんの名前は記載されているが、ひとりだけピンクのテープが貼ってある。
躊躇していると、ナースセンターの受付者が飛んで来た。
微かな戸惑いが感じられた。

一番奥のベッドにいるのだが、ちょっとお待ちくださいと?

そして、カーテンが微かに揺れて、思わぬ人物がいるのを目にした。
一瞬、目が合った。

その人物は実の子であり、もう何十年も顔を合わしたことがない。
自分とは従姉弟という続柄の関係。

絶対に自分たちとは会わないと確信した。
というか、これまでの不義理で会える訳がないのだ。
このような事態で、自分が許す許さないの場合ではないと思っていても、きっと彼女は避けるはずだ。

案の定、受付者は一旦ナースセンター前のソファでお待ちくださいと。。。

しばらくすると、受付者が来て病室にお入りくださいとの許可を受けた。
ただ、会話は出来ない状態とのこと。

病室に入れば、やはり彼女の姿は無かった。
幾度も繰り返されたこと。
また、逃げたんだね。。。

気の掛けることではなく、どうでも良いことだ。

そして、やっとベッドに横たわる伯母の姿を視認出来た。
想定し得る最悪の事態では無いことを知って、束の間安堵する。
でも、ここでも個人情報という壁に出くわす。

続柄を伝えても、キーパーソンではないのでキーパーソン立ち会いのもとでないと、詳細はお話出来ないと。
キーパーソンは、彼女になっているらしい。

くだらない、実にくだらない。
個人情報なんて、くそ食らえだ!

叔母は、辛そうに一心不乱に寝ているようにも見えた。
呼びかけには僅かに応えるが、認知出来ているのかは判らない。
その状態を見て、どのようなことが起きたのかは大体の理解は出来た。

備え付けのメモ用紙に、消え去った彼女への手紙を書いた。
その手紙をベッド脇のテーブルに置いて来た。
でも、きっと連絡は来ないだろう。
だから、自分たちが叔母のサポートをこれまで続けてきたのだ。

そして、ナースセンターにも、貴院側の事情も理解したが、こちらの込み入った事情もあるので何かあった場合には連絡をくれるようにと、自分の名刺の裏に携帯番号書いて託して来た。

病院を後にして思った。
その病院は、偶然にも親父が逝った病院が生まれ変わった病院なのだ。

運命の悪戯ってやつなのだろうか?。。。

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